審神者日誌

4年目からの審神者日誌。相模国 初期刀:蜂須賀

【感想】宴奏会-2022

ネタバレあり
パンフ売り切れで曲の解説も読めてないので楽器も記憶で書いてる。

2022年10月23日名古屋公演に行ってきました。
隊長は蜂須賀虎徹
今年は機会があって別のコンテンツのオケコンには行ったけれど
刀剣乱舞の宴奏会は2018年のアンコール公演以来。
本当に楽しみだった。

前回は出陣、本丸の四季、近侍曲多めという構成だったけど
今回は特命調査と防人作戦が中心の構成。

使える楽器全部集めましたというぐらい舞台上の楽器の種類が多い。
和と洋だけでなく、マイナーな打楽器や音響の方がSEで使うようなものもあったんじゃないかと思う。

結局、特命調査BGMを予習せずに行ったら、
ボスBGMにほぼ聞き覚えがなくて
こんなに特色あったんだ?と大変新鮮だった。

オーケストラのチューニングの音が広がっていく瞬間ってなんであんなに良いのだろう。
あの音を聴くと今からオーケストラ聴けるんだーという幸福感に包まれる。


セトリ関係なく特に記憶に残った順で。

特命調査慶長熊本
特命調査曲は基本、入電(監査官訪問)から順を追った構成。入電時の本丸の景趣は彼岸花
入電からマップBGMに切り替わる場面転換の、一瞬の静寂に響く鐘の音。
これぞ慶長熊本。一瞬にして会場が聖堂になった。
第一楽章から第二楽章に切り替わるような間だから
通常のオーケストラであればそこに音をのせる構成は難しいと思うけれど、
こういう演出が出来るのは自由度の高いゲーム系(アニメ系)オケコンの良さ。

楽団の後ろのスクリーンに映された部隊は、闇り通路を抜け熊本城へ。
再度聞こえてくる教会の鐘の音。
鳴り響くパイプオルガン(おそらくシンセなんだけど音は完全にパイプオルガンだったのでもしかして会場にあるのか…?!という気持ちに)。
コーラス。まごうことなきラスボスBGM。

慶長熊本のBGMってこんなにかっこよかったんですか?
ほぼ聞き覚えがない分、余計に新鮮であまりにもこの特命調査に合い過ぎてて
今回一番心に残ったかもしれない。

もともと私がゲーム音楽やアニソンもシンフォニックなものが好きなので
ここまで好みのBGMだったことに衝撃を受けた。
近侍曲集に特命調査入ってない…サントラをお願いします。


特命調査天保江戸
市中BGMは覚えてる。基本一番長く滞在するマップのBGMは覚えてる。
特命調査初開催が2019年で、復刻があってもやり取りは回想開かないと見れないので
そりゃあ記憶も薄れてますよね。
そして一番かっこいいラスボスは一番滞在時間が短いので記憶にない。
でも今回の宴奏会の音で強く記憶に残るから、逆に記憶が薄くてラッキーじゃないかと
前向きに考えてみたり。
入電時の景趣は百合。百合は熊本に合わせてくると思ってたので(マリア要素)
百合を背景に二振りの入電を見るのが印象的だった。

ボスBGMで一番毛色が変わるのは天保江戸じゃないだろうか。
テンポが速くなり金管楽器の見せ場!見せ場!見せ場!!!
この雰囲気知ってる…!暴れん坊将軍だ!
(それしかまともに知ってる時代劇がない)
市中BGMは三味線なんかも聞こえて落ち着いた和楽器メインの構成なので、
そこから雰囲気が一変してちょっとコミカルにも聞こえる金管楽器メインの楽曲に切り替わるのは聴いていてかなり楽しい。

宴奏会前半は三味線の出番少な目に見えたが、
天保江戸の曲にはしっかり三味線を取り入れているあたり、
日本文化ごと好きになってもらいたい刀剣乱舞コンテンツの方針が見える。


特命調査慶応甲府
ホルンの記憶が強すぎる。主旋律と絡み合うホルン、大好きなんだ。

緊迫感のあるバイオリンとホルンメインのボスBGM。
金管の花形になりやすいのはトランペットで、
トランペット特有の華やかな音もわかりやすくテンション上がるので好きなんだけど、
曲によっては綺麗に溶け込んで目立たないことも多いホルンが、
メロディを引っ張っていく瞬間がとても好き。

そしてそこに入ってくる篠笛。この楽器の組み合わせを生で聴ける体験、本当に幸せ。
篠笛がフルートの代わりになるかというとそうではなくて、ちゃんとフルートもいるので
音の層がとにかく厚い。

聚楽第文久土佐
熊本に心を持ってかれすぎてそれ以前の記憶が完全に薄れている…
千秋楽公演の配信で聞き返したい。
そもそも公演時間的に特命調査を全部やると思ってなかったので、
楽団を目で追って、耳で演奏を聴いて、背景のスクリーンを見て、を脳が処理するので手一杯だった。
土佐の時にコーラスの存在に気付いた。
今回は特にコーラス曲も多かった印象。コーラスが入って曲が盛り上がる瞬間は本当に素晴らしい。

青野原
楽器を追ってると後ろのゲーム画面を映しているスクリーンまで目が回らないことが多いんだけど、
青野原だけは結構スクリーンを追ってしまった。
編成があまりにも気になりすぎた。
青野原でボスに辿り着いても、即重症でなにも出来ずに敗北するあまりにもトラウママップ…白山くんの正しい運用を見た。


青野原メンバーから出陣メンバーの近侍曲メドレーに繋ぐ構成。
公式で告知出た時、近侍曲の数が前回と同じぐらいに感じたので、
こんなにイベントBGMもあるセトリだと思わなかったんだけど、
近侍曲の時間をまとめることで、イベントBGMも堪能できる構成に感謝。


対大侵寇防人作戦
ゲーム内の演出をかなり丁寧に追ってくれたので没入感がすごい。
記憶にも新しいので感動が戻ってこないわけがない。
オーケストラの夢現乱舞抄、これを聞きに来たんですよ、と心からの拍手を。

ただ、三日月の「折れてもいい」はどんな感動の中でも
「いいわけねーーーだろ!」とグーで殴りに行きたくなってしまうね。

そこからアンコール1回目。
修行から帰ってきて「使ってくれると嬉しい。」からの三日月近侍曲。
本当にずるい刀だよ、三日月宗近

 

近侍曲 燭台切光忠
今回の近侍曲MVPは燭台切だよ…。やられたよ。
セトリ発表された時に明らかに浮いていたというか、
絶対彼の曲だけサックス入ってくるだろうな、と予想してたが、
この近侍曲まで他の曲にサックスは使われていなかった。
クラもオーボエもあったけどサックスは舞台上になかった。

曲の途中で、今までの楽曲で篳篥と篠笛を担当してた方が
ふと立ち上がって、楽団の輪から出てくる……
オーケストラでソロの演奏者が立つ位置。
その手にはサックス!

指揮者前、最前列に和楽器はまとめられていて、
下手の方から二十五絃筝、十三絃筝、上手側尺八、篳篥(篠笛)、三味線、
23日の宴奏の方は皆和装で。
その和装の方がかなり年季の入ったサックスを手に立っている。
もうそれだけでかっこいい。渋い!粋!
事前の告知でもサックスの演奏者は描かれてないので、
おそらく意図してここまで隠す演出だったのだと思う。


(出演者一覧)

www.toukenranbu-ensoukai.jp

「驚いたか!」とトップバッターで近侍曲を披露した彼の声が脳内に聞こえる。
最高の演出だよ!

サックスソロってもうそれだけでおしゃれなんだよ。かっこいいんだよ。
しかも和装。
これぞ刀剣乱舞のコンサート!

メドレーになってる近侍曲はおそらくテンポも考慮して台詞なしの構成なんだろうけど、
確かに燭台切の「格好よく決まったかな?」が聞こえた。
文句なしにかっこよかったよ!!!!!大拍手。

 

イベントBGMだけでなく近侍曲まで本当に満足感の高すぎる公演で、
忘れた頃に、本当に忘れた頃に、
三日月の近侍曲が終わるとスクリーンに現れる始まりの一振り。

 

近侍曲 蜂須賀虎徹
「名古屋公演の隊長は蜂須賀虎徹だ。忘れないで欲しいな。」(うろ覚え)
まさに今までの演目にあまりにも心奪われしまっていたので、
台詞選びが大変刺さる。
『素晴らしい楽曲ばかりだけど、俺だって名刀なんだから蜂須賀虎徹の近侍曲も忘れないで欲しいな』と、蜂須賀流に言うとそうなったのかなと思ったけれど、
この本丸の蜂須賀がそういうことを言うのが結構響いた。

ミュはすごく言いそうだけど。笑。どちらかというと自信100%で俺が一番目立つだろう、って感じで。

蜂須賀虎徹は「本丸の数多の名刀に負けないように」と自分を奮い立たせるような台詞が多めだが、
こんな明確に「俺がいるよ」って言える刀だっけ?と時間が経ってから
今、余計にじわじわ来ている……極めたから…?
今回他の近侍曲の印象の方が強く残ってるのは、
蜂須賀の近侍曲をあまりに日常的に聴いてるから完全に耳になじんでいるのと
近侍曲に入る時にこの台詞を言われた衝撃で音楽どころじゃなくなったからだと思うんだ……
曲入りのプォ~~~ンまでの記憶はあるのにそこから先気づいたら
「あなたと私と」だった。

7年も蜂須賀と一緒にいるのにいまだに蜂須賀の言葉一つで動揺してしまう…

なんでだろうな…蜂須賀って普段はちょっと弟贔屓気味だけど真面目で育ちが良くて
戦の時は頼もしくて勇ましくて、でも仲間に対する言動は優しくて、けれど強烈な個性はなくて
(外見は派手だけど)、私の典型的な好きなキャラの傾向として引っかかるのは美しい髪ぐらいなので、
こんなに蜂須賀に惑わされるの謎なんだけど……気づいたら7年経ってた……
蜂須賀の言動って明確にうわ~なんかかっこいいこと言ってる!みたいなのは少ないんだけど、なんかじわじわ残ってるんだよなぁ。

名古屋公演隊長の勇姿、しかと見届けました。

脱線したけれど。楽器の感想。

コントラバスが目立つような場所があったのもよかった。
普段全体を支えてる低音リズム楽器がメインの旋律奏でる瞬間ってのがかっこいいんだ。
今回の席は奥の方が特に見えずらかったけれど、どこかでキーボードがカメラに抜かれて、
キーボードあるならピアノは舞台のスペース的にないのかなと思ったら
後半しっかりピアノが使われていて、本当にここにない楽器あるの…?ってぐらい
多種多様の楽器があった。ギターとベースぐらい?
大阪公演はギターもあるらしい。拝聴したかった。
次回があるならギターが入る近侍曲も聴きたい。

打楽器も和太鼓、ティンパニ、コンガ(多分)と多種多様で、
この音どこからしてるの?って瞬間が多すぎてずっと楽しかった。
どの曲か忘れたんだけど、面白いなと思って記憶に残ってるのは
スネア?かシンバルで細かくとってるリズムに
箏が合わせてくるところ。
近侍曲集確認した感じだと薬研がそれっぽいところがある気がする。

近侍曲メドレーでもう一つ素晴らしかった部分を挙げるなら
石切丸→青江、髭切→膝丸と、同じ旋律が入っている近侍曲を連続で演奏する構成もよかった。
近侍曲メドレーあまりにも自然に怒涛に流れていくから
一つ一つ記憶するのが難しい。

ゲームの打ち込みで作ってる部分を再現するのにこんな楽器を使うんだ、
という驚きと共にオーケストラを楽しめる点も
ゲーム系オケコンの贅沢なところだなぁと行く度思う。

 

前回のコンサート時は、
刀剣乱舞の世界観をオーケストラで再現するというその試みと
ゲーム外でキャラクターの新録があったという感動が大きかったように思う。
今回はキャラクターの新録は各公演の始まりの5振り+前半の近侍曲の二振りだったものの、
ゲーム内イベントでキャラクターの掘り下げが十分にされた分、
その世界観をより情緒的に、感動的に表現することに重きが置かれていて、
ゲームでの思い出があればあるほど、共鳴する公演だったように感じた。

まだまだいつ、こういった公演が出来なくなるかわからない時世だけれど
この機会に恵まれたことに心からの感謝を。

11月の配信見たら追記と修正したいと思います。
お疲れ様でした。