審神者日誌

4年目からの審神者日誌。相模国 初期刀:蜂須賀

2023年11/30~12/2_岡山遠征 備前長船刀剣博物館 山鳥毛のファンサが手厚い記憶

また間が空いてしまいましたが
2023年書きかけの記事をとりあえずまとめました。

 

2023年最後の刀剣鑑賞遠征。
すえひろがりで一週間ほど山梨にいたので、
期間的にはとうらぶ関係の遠征で今年一番長いのはあの期間になったけれど、
今年一番の遠出は岡山になった。
そして初岡山!
11月もそれなりに立て込んだので荷造りが前日になってしまった。
なんとか昼頃につくよう予定を立てられて30日東京から岡山に出発。

余談だけれどスマートEX本当に便利。
スケジュールぎりぎりで発車時刻に遅刻するかもしれないというような予定を立てるタイプには
当日その場で券売機に並ばずチケットが取れるというのが本当に楽。
新幹線を使っての遠出のハードルがひとつ下がったように思う。

 

今回の大きな目的は二つ
・池田家に縁がある岡山城に行く
備前長船刀剣博物館で山鳥毛に会う

結果から行って最高に堪能したし、山鳥毛のことが大好きになって帰ってきた。
この現象は言うなれば『一番の推しじゃなかったけど熱烈なファンサを受けて推しになってしまいそう…』。

とうらぶに出会って刀剣鑑賞の楽しさを知って、
刀剣を見るために遠征をすることは趣味になったけれど、
SNS等で公言するレベルの推しがいる大型展示以外で、
新幹線に乗ってまで刀剣を観に行くっていうのはあまりしてないかもしれない。

青江を見に丸亀に行ったぐらい?
遠征のスケジュールを確保するとなるとどうしても推しがいる展示優先になってしまう。
そういう意味ではなんでこんなに岡山にずっと行きたかったのか自分でもわからない。
特別推してたわけじゃないのに山鳥毛をどうしても直接見てみたかった。

山鳥毛を見に来る人の中には期間中に関東から熱心に何度も足を運ぶ人もいるそう。
自分はそこまで熱心なファンというわけではない。
周辺地域も時間が余ったなら行けばいいか~ぐらいだったので
制覇しようとかそこまで熱心に予定を立てていなかった。
でも「次来た時は1日中長船にいる予定を立てて周辺地域までもっと楽しみたいな。」
そう思わせる熱量があった。やっぱりファンサが手厚い。

山鳥毛のとうらぶコラボは今回が初めてではないので
特別推しじゃないユーザーにとっては足を運ぶ決断がしずらいかもしれない。
でも悩むぐらいなら行っていいと思う。

岡山城


第一印象は街の中心部に近い。黒い。かっこいい。

場内の展示は岡山城にゆかりのある家系ごとに色分けしてあって
歴史オンチの自分でも読みきれるぐらいの文章量で大変鑑賞しやすかった。
関ヶ原の戦い、参加人数が多すぎて目が滑るので
歴史資料を見るたびにいつも読み飛ばしてしまって一生覚えられないんだけど
(歴史オンチたる所以)
岡山城の説明は人物が絞られているからかわかりやすかった。

歴史オンチにとって、坦々と人物名を並べる文章は目が滑ってしまうので
色分けしてあるというだけで「池田家を知りたいならこの色の範囲を中心に見ればいいんだ」となるのでとても見やすい。
人数の多いグループを追う時、推しを中心に人物関係や人物像を把握していく、
歴史も同じ要領で知っていけばいいんだと思う。
とうらぶを楽しんでいる人は歴史好きな人、詳しい人が多いので自分もそうならなければ、
全てを覚えなきゃと思う時が多いんだけれど、その楽しみ方はきっと自分には合わない。
岡山城の展示はそんな自分でも推しの刀に関係ある場所を絞ることで楽しめた。

時期も相まって夜間のライトアップと紅葉が岡山城に映えた。


池田家に関係しているということで備前蝶がそこら中にいる。



備前長船刀剣博物館

山鳥毛の存在を知ったのは多分2019年頃。
とうらぶに実装される前。
とうらぶ関係のフォロワーをきっかけに大々的なクラウドファンディングをしている刀剣があることを知った。
でもその時は参加する決意が出来なかった。
とうらぶで刀剣ブームに火がついて金銭目的のクラウドファンディングの話も聞いた。
だからそれが本当に信用できるクラウドファンディングかどうか自分で判断することが出来なかった。

その後とうらぶに山鳥毛が実装されてクラウドファンディングの話題にも触れられたので、
これは信用して良いものだと思って参加を決意。
実装時点でクラウドファンディングの終了間近の時期だった記憶があるので
今思い出しても滑り込みで参加しておいて本当によかった。


長船刀剣博物館の人たちは審神者にとても寛容。
まずはここにびっくりした。
東京で博物館以外の刀剣のイベントに行ったりするとそもそも女性という時点で
相手にされてないなという空気を味わったことがあるのだけど
ここはそんな空気が一切ない。
むしろぬいぐるみ貸してくれて写真どうぞ~って言ってくれたりして
山鳥毛グッズもって来れなかった自分を恥じたくらい。
次行く時は絶対持っていこう。

グッズこそ持ち歩かないものの、
博物館でオタク発揮しないよう常に気を付けているぐらいのオタクが
逆にオタクぢから足りなくて申し訳なくなるぐらい
瀬戸内市は市ぐるみで山鳥毛推しだった。しかも強火。

 

備前長船刀剣博物館での山鳥毛の鑑賞方法は
一対一で1分間じっくり鑑賞ケースを独り占めできるという
アイドルの握手会方式。手厚すぎないか。
備前長船刀剣博物館の入館自体が事前予約制で
入館人数が限られているので、列に並んでる人が少ない時は1分半ぐらいくれたし
なんならじ~~~くっり見てたらちょっとおまけしてくれていたと思う。
推しに熱烈なファンに優しいスタッフ。

山鳥毛の刃文の荘厳さは写真や資料で拝見していたので
心構えはしていたつもりだけれど、やはり実物は迫力が違った。
これだけ華やかなのに何故かくどさを感じない。
炎に例えられるように丁子の中にも炎が燃え上がるような大きく伸びる部分と
静かに燃えるようなリズムがあるからではないかと思う。
許されるのなら1日中見ていても見飽きないような美しさがある。

あとこの刃こぼれのチャームポイント

今回の目玉だった瀬戸内市の気の迷いコラボ(褒めています)
マンホールにもしっかり反映。

備前長船刀剣博物館が備前鍛冶の住んでいた地域にあるので
その他周辺施設も刀関連で充実していた。
半日で余裕かなと思って日程立ててしまったけれど
1日使って刀剣博物館だけでなく周辺地域をゆっくり堪能するのがいいと思う。

SNSで噂だけは沢山聞いていて
機会があったら乗りたいと思ってた山鳥毛タクシーにも乗れた!
担当の方もかなりがっつりの審神者の方だった。
すごすぎないかこの土地。

山鳥毛に合わせた今回の展示は新収蔵展だったので
現代の刀工の方の作品も多く、「刀」は過去の工芸品ではなく、
長船の土地には現代の刀工が息づいているのを感じた展示だった。


長船での体験は、審神者として刀剣展示に足を運ぶようになって初めて感じた
知識の探求とか関係なく
ただ「好き」ということを楽しんでいいという体験だったように思い出す。
同人イベントの空気にも近いけれど
ただ山鳥毛が好き、刀が好きで集まった人たちの
温かくてどこまでも寛容で優しい土地だった。

この土地に山鳥毛が来れたことを心から嬉しく思ったし、
あの時のクラウドファンディングに少しでも助力出来てよかった。

いつかとうらぶの刀剣ブームが終わってコラボするような展示がなくなる時がくるかもしれない。
そもそもとうらぶぐらい長期的ににぎわうコンテンツというのは本当に奇跡的だ。
それでも好きな刀があるならまた足を運びたい、そう思える場所だった。